ドラえもん


ドラえもん海底列車 撮影地:青森駅

 1998年の3〜10月、津軽海峡線開業10周年を記念して、ドラえもん海底列車が登場した。14系客車の至る所にドラえもんのステッカーが貼ってあるのである。しかも、車内案内放送まで、大山のぶ代の声!
 「海峡」号がその仕様になっているのは時刻表で知っていたが、私が利用した急行「はまなす」にもこの車両が使われたのは予想外だった。このドラえもん列車は札幌まで出向いていたのである。
 1999年にもさらにパワーアップしたドラえもん列車が登場し、好評を博したとのことで、2000年にはドラえもんの顔をした機関車まで登場している。でも四角い機関車にドラえもんの顔を再現するのは難しい。明らかにいかものと呼べる外観をしているらしいので気になるが、なかなか現地に撮影に行く機会にめぐまれないのである。
 
不格好なドラえもん 撮影地:浜松市
 このドラえもん人形は、肉屋の店先にいた。いかにも手作りといった、素朴なというかデッサンが狂っているというか、じっと見ていると目が回りそうだ。身体がヌボーと長く、やや猫背で(あ、当然か)、目は焦点が定まらず、飛び出ていて、笑顔がひきつっている。
 首輪と鈴がないので一層不自然だ。のどの下が少し黒ずんでいるので、普段は実物が付いているのかもしれない。
 ずいぶん昔からある人形みたいだが、体型からすると連載当初の頃の作なのかな。
 それにしても、四次元ポケットの表現が立体的なのは狙いとしていいのだが、タルみすぎ。
 過剰な立体ディテールが、余計なひずみを生んでしまっている。
 
惜しいドラえもん 撮影地:浜松市
 上のドラえもん人形の近所の小学校の正門横に、こんな看板があった。口の中からヒゲが生えてしまっている。
 生徒が書いたと思われるが、せっかくうまく描けているのに実に惜しい。その場にいたオトナは何をしていたんだ。
 
丸いドラえもん 撮影地:北海道月形町
 国道沿いのとある民家のシャッターに描かれた描かれていたこのドラえもんは、やたら丸いというか、横にビローンと引っ張ったみたい。きっと近くで見たら、大きなドラえもんなので違和感がない、わけがないか。
 
アルビノ種 撮影地:北海道夕張市
 夕張市のはずれに、シューバロ湖というさびしい湖があり、湖畔には鉄道跡を利用したサイクリングロードがあるが、老朽化によりトンネルが通行止めになり、寸断されてしまっている。事実上廃道となり、草むした道の片隅にこの看板があった。
 ←対になっている
この標識のある場は全然自転車置き場らしくないが、この場所は湖を見下ろす展望台に続く階段がある。だから自転車を置いて見てみようということか。でもなぜドラえもんなのだろう。なぜ白いのだろう。色あせたのか、それともアルビノ個体だったのか?人知れず埋もれゆく物件なのである。
 
ほそながドラえもん 撮影地:富士市
 富士市在住のあんみ様から教えていただきました。ありがとうございます。
細長いです。脚に関節もあるようです。不自然なほど直角に脚が曲がっています。ひげもへろへろです。彼はそんな逆境にもめげすに”お茶は山崎!”と店の宣伝に余念がない勤労ドラちゃんです。
 というわけで、現地確認してきた。家の近所であった。
 顔は縦にも横にも広く、ヒゲは確かにへろへろで、凛々しい笑顔も台無しである。腕はかかしのようで、なんと指があり、地面を指差す角度の具合も無理があって、不思議なポーズである。特色はなんといっても脚で、別パーツにより立体表現がなされ、はなはだ不自然だが擬人的な効果が現われている。「製作 本町商業部」という胸の札が、責任逃れをしているようで、おかしい。

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